クラシックのコントラバスを弾いている方は「ジャズのベースってどうやって弾いているんだろう」と考えたことはありませんか。
楽器は同じコントラバスに見えるけど、クラシックと弾き方が違うし、聞こえる音も違う。
この記事では、クラシックとジャズのベースの違いについて紹介していきます。クラシックを弾いているけど、ジャズもやってみたいと考えている方はぜひ参考にして下さい。
ジャズで使われているベースってコントラバスと同じもの?
ジャズで使われているベースは、クラシックで使われるコントラバスと同じものです。ジャズのプレイヤーはウッドベースとかベースと呼ぶことが多く、音量を稼ぐためにピックアップで音を拾ってアンプから出力して演奏します。ピチカートがメインになるため、楽器のセッティングは弦高を低く調整する人が多いです。弓はあまり使いませんが、ソロなどで使う人は弓ホルダーに入れたりします。
コントラバス用ピックアップ。
駒に挟むだけでアンプに繋ぐことができます。
松脂のコルスタイン製弓ホルスター
ジャズのベースの演奏方法について
ジャズのピチカートはクラシックのそれとは違い、指が広く弦に当たるようにし、クラシックギターのアヤポンド奏法のように弾きます。ソロなどで早いフレーズを弾く時は人差し指と中指を交互に弾く人もいます。
ジャズの楽譜にはコード進行と最低限のメロディ(テーマ)が記載されていて、それを元に演奏します。ベーシストはコード進行に沿って、ベースラインを考えながら演奏します。また、ベースはアドリブのソロも弾きます。そのためベースライン、ソロ共にコードのパターンに合わせたフレーズを用意しておく必要があります。
ジャズの楽譜の一例(Bewitched一部抜粋)
ジャズの演奏におけるバンド構成は様々ですが、例えばトランペット、ピアノ、ベース、ドラムの4人の場合、以下のような進行で演奏します。
テーマ(トランペットがメロディ、他は伴奏)
↓
アドリブソロ(トランペット)
↓
アドリブソロ(ピアノ)
↓
アドリブソロ(ベース)
↓
アドリブソロ(ドラム)
↓
テーマ(トランペットがメロディ、他は伴奏)
この順番はあくまで一例になります。アドリブのソロをとる順番は変わってもいいし、全員がアドリブをとる必要もありません。このようなルールがあるので、ジャズは初めて会った人とでもセッションができるのです。
ジャズのベースラインの作り方
バッキングのベースラインは、基本的に四分音符で一拍づつ、コードに沿った音を弾きます(4ビートという)。コードの構成音やスケールを組み合わせてラインを作っていくのですが、慣れるまではプロのベースラインなどを丸ごと覚えて弾くことをおすすめします。
慣れてくるとコードを見て、ベースラインを作りながら弾けるようになります。コードやスケールなどの音楽理論はゆっくり勉強すればよいので、最低限のベースラインを覚えたらセッションの経験を重ねて他人と合わせて弾く感覚を体で覚えましょう。フレーズも大事ですが、ジャズはノリがとても重要です。
ジャズのベースの練習方法について
ベースラインのヒントを知るきっかけとして手っ取り早いのが教則本です。始めは本に書いてあるベースラインを覚えて練習しましょう。コード進行に対するベースラインのパターンを知ることが、自分でベースラインを作るヒントになります。また、アドリブも同様に教則本やプロの演奏をコピーすることが上達への近道になります。
(教則本のおすすめ)
また、CDなどの演奏に合わせて練習すると、ただ聴いている時よりもスピード感が感じられ、テンポも揺れているので実際のセッションに近い感覚で練習することができます。ベースが入っていないユニットに合わせて弾くと良い練習になりますよ。
(合わせて弾くのにおすすめのアルバム)
ギターソロのスタンダード集、コード感がわかりやすい。
ピアノとギターのデュオ。
まとめ
クラシックとジャズのベースの演奏の方法の違いを紹介しました。ジャズではコードに対応するパターンを多く覚えることでいろいろな曲が演奏できるようになります。クラシックをやっている方は左手が鍛えられているので、ジャズをやっても絶対に上手くなりますよ。
今回の記事参考にしてもらえたら嬉しいです。
それではまた。
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