コントラバスの練習用、もしくは代替え品としてアップライトベースを購入したいと考える方は多いと思います。
アップライトベースはその形状から、どれもコントラバスっぽいですが、実際に弾いてみるとコントラバスに似ているものはそう多くはありません。
現在販売されているアップライトベースの中で、コントラバスの代わりとしてお勧めなのがヤマハのサイレントベースシリーズと、イタリアの楽器メーカー・アルターエゴ製のアップライトベースです。
今回いくつかのアップライトベースをリサーチし、試奏もしてきましたので、それぞれの感想などを紹介したいと思います
アップライトベース(EUB)とは
アップライトベースとは、EUB(electric upright bass)とも呼ばれ、コントラバスのように共鳴するボディをもたないことで生音を小さくして、アンプから音を出す楽器のことをいいます。
アップライトベースは弾いている姿を見るとコントラバスと同じように見えるのですが、実際に弾いてみるとその違いがよくわかります。
ボディがないため体で支えることができないし、指板や駒のアールがコントラバスよりも平らなため、弓で弾きにくいのです。
音色はその楽器によって様々ですが、コントラバスに近い音色が出せるものはそう多くありません。
音色や弾き心地がコントラバスに近いと言われているのが、ヤマハのサイレントベースシリーズと、イタリアの楽器メーカー・アルターエゴ製のアップライトベースです。
私も実際にアップライトベースを購入するとき、この2つを候補にして、リサーチしたり、試奏をしました。
どちらも現行品として購入することが可能ですが、新品、中古品とも人気が高く市場でも品薄です。特にメルカリなどのネットフリマで売られる中古品は手頃な値段のものはすぐ売れてしまいます。
気に入ったものが見つかった時は躊躇せずに購入することをお勧めします。
ヤマハのサイレントベースの紹介

ヤマハのサイレントベースは、その名の通りクラシックのコントラバス奏者の練習用楽器として開発されたものです。共鳴する胴体はありませんが、コントラバスの形をしたフレームが付き、コントラバスのそれに近いネックによりコントラバスと酷似した弾き心地を実現しています。
これまでにSLB100、SLB200、SLB300と3シリーズ発売され、シリーズを重ねるごとに弾き心地やサウンドもアップグレードされてきました。
現在販売されているSLB300はヤマハ独自の技術を用いたピックアップやプリアンプにより、サウンドはコントラバスにかなり近いものになったと思います。
ただし、SLB100が発売当時の定価が20数万円だったのに対し、現行品であるSLB300は50万円近い価格になっています。また、SLB300の上位機種であるSLB300 PROに関しては70数万円と、非常に高価で、もはや練習用の楽器という扱いではないという印象を受けます。
これは、ヤマハのサイレントベースをジャズプレイヤーがステージで使うようになったためです。共鳴するボディをもたないサイレントベースは、ピックアップをつけたコントラバスよりもハウリングを起こしにくく、フレームを外してコンパクトにたためば持ち運びにも便利です。いろいろな現場で使いやすいサイレントベースはジャズに使うのにピッタリだったわけです。
サイレントベースはその利便性から、多くのジャズプレイヤーに使われることでアップグレードを重ね、ステージでも使えるレベルの楽器に昇華しました。
ただし、SLB100やSLB200が練習にしか使えないような楽器というわけではありません。
ピラストロ製の良質な弦を張り、プリアンプやアンプでサウンドを作りこめば、SLB100もSLB200もステージで十分に使うことができる楽器です。
特にSLB200は最近まで主流として使われてきた機種なので、コントラバスの練習用や、ちょっとしたライブに使いたいというくらいならSLB200でも十分その役割を果たしてくれると思います。
SLB100とSLB200は現在新品で購入することはできませんが、メルカリなどでは中古品が安く売られているので狙い目だと思います。ヤマハのサイレントベースは楽器による個体差も少ないし、アジャスターで弦高を調整することもできるので中古でもコンディションをあまり心配しないで購入することができます。
もちろん予算に余裕のある方はSLB300やSLB300 PROがお勧めです。新品で購入すれば保証も付くし、安心です。
アルターエゴのアップライトベースを紹介

アップライトベースにコントラバスと同じ演奏性やサウンドを求めた時、行き着くのがイタリアの楽器メーカー、アルターエゴのアップライトベースです。
搭載されているピックアップやプリアンプもオリジナルで、その演奏性とサウンドはコントラバスと遜色ないと評価が高いです。本格仕様のフィガロシリーズと、エントリーモデルのようなベイビーシリーズがあるようなのですが、ネット上でも資料が少なく、各モデルの詳細は不明です。その時々でマイナーチェンジを繰り返しながら作っているらしく、日本で出回っている楽器も楽器の形やプリアンプの形状など、スペックが定まらないようです。
アルターエゴの楽器は日本での取り扱いが少なく、売っているのを見られるのは東京新大久保のクロサワ楽器ベースセンターくらいです。
アップライトベース購入を検討するにあたり、フィガロシリーズを試奏してみたのですが、実際弾いてみると「んんんんん????」という感じでした。
写真などでみると高級感のある外見なのですが、現物を目の当たりにすると思ったよりもそうではない。なんというかテーブルみたいな、家具っぽい感じです。
アンプから出した音はまあまあコントラバスっぽいですが、それでもピエゾっぽさは否めません。指板はエボニーなので良いですが、ネックの感じが微妙で違和感を感じます。
確かにコントラバスに近い感じに作られているのですが、サウンド、演奏性ともまあまあという感じでコントラバスと全く同じとは言い難いです。
アルターエゴのベースが気になっている方は、ネット上での評判を鵜呑みにせず、試奏してみることをお勧めします。
アルターエゴのアップライトベースはメルカリなどでは中古で割と安く手に入れることができます。数は少ないので、欲しい場合は早い決断が求められます。
まとめ
今回はコントラバスに近いアップライトベースとして、ヤマハのサイレントベースと、アルターエゴのアップライトベースについて紹介しました。
どちらもコントラバスに近いのですが、お勧めなのはヤマハのサイレントベースです。新しいモデルも発売されているし、手に入れやすく品質も安定しています。
演奏性もコントラバスに近く、目を瞑って弾くと区別がつけられないほどです。
練習には最適だし、ジャズやポップスではステージでも十分に使えるクオリティだと思います。
ただし、フラックシップモデルのSLB300 PROに関しては正直微妙に感じます。
値段が高すぎるし、ノーマルのSLB300やSLB200との差を値段ほどは感じられないと思います。
ヤマハ製の楽器の良くも悪くも無難なところをつまらなく感じる方や、イタリアが好きな方などにはアルターエゴのアップライトベースをお勧めします。
なかなか持っている人がいないし、ビジュアルもかっこいいです。
フィガロシリーズの一番高いモデルは80万円くらいしますが、ベイビーシリーズの中古だったら20〜30万円くらいで出回っています。
今回の記事参考にしてもらえたら嬉しいです。
それではまた。















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